『アジャイルサムライ』を読んだので、印象に残った点や感想を書いておこうと思います。
どんな本か?
こういったことについて順序立てて分かりやすく書いてある本です。
印象に残った点と感想
この本を読み終わって第一の感想は、アジャイル開発というのはかなり現実主義的な開発手法だなと感じました。
- 顧客の要望は変わる
- 顧客が開発にしっかり入ることが必要
- やるべきことは常に時間と予算よりも多い
- 「やらないこと」を決める
- 前もって正確に見積もるのは無理
- 期待マネジメントを適切に行うことが必要
上記のような「現実問題こういうものだよね」という切り口から考えられている、実践的な手法の印象です。
「デモ」というシンプルで有効な手段
細かい部分の話ですが、妙に納得したので書き残しておきます。
自分の成果責任を自覚するための有効な方法として、「デモ」が紹介されており、なるほど〜と思いました。
確かに定期的にデモすることが決まっており、その場で顧客に対して実際に作ったものを見せ、評価されるというのは間違いなく目標を意識することになるので、シンプルだけど有効な仕組み作りだなと思いました。
デモは、顧客との確認/すり合わせの1つの段階くらいの認識でしたが、思った以上に効能がありそうだなというのは新たな発見でした。
直接的なコミュニケーションを想定よりも重視していた
イメージと違ったのが、直接的なコミュニケーションをかなり重要視していたことです。例えば、働く場所は一致しておくべきということや、文書の力の限界を認識し、顧客と要望に関する対話を重視する、という記載があります。
これは非常に納得感がある一方で、現状リモートワークも1つのスタンダードなスタイルとなっているので、その中でも効果的なやり方というのを工夫する必要がありそうです。(対面とリモートの会議の温度差の話はエンジニアに限らず散々記事や意見を見かけるので、かなり難しい問題とは思いますが)
さいごに
通勤等の時間を使ってスラスラと楽しく読むことができました。
アジャイル開発の進め方の具体を知るのにはもちろん、開発者として最効率で価値を生み出すための意識の部分などもたくさん参考になることがあったので、よくお薦めの一冊として紹介されているのがよく理解できる本でした。